見せる・見せない
+Side R.M+
あの時、なんで自分があんなことをしたのか、最初わからなかった
ただ、お帰り、というだけのつもりだったんだ。
…自然としてしまった行為。
あれが、彼を怒らせた。
いつもだ。
彼の前では、自分が自分でなくなる。
俺は、彼の前で、飾るつもりもない。
だからこそ、おかえりといってやりたかった。
あの、頼ることを知らない子供たち二人に。
「大佐」
「…少し怒らせてしまったようだ」
「……あれは、怒ってはいないと思います」
「どういう意味かね?」
「どうしていいかわからない、ということだと思いますよ。
…何をなさったのです」
彼が俺を突き飛ばして出て行ったあと、中尉が現れて書類を置きながらそういった。
どうしたらいいかわからない?なぜ。
「…おかえり、といっただけなのだがね」
苦笑を浮かべて頬へのキスに関しては隠したままもう一つの事実を伝えた
「そうですか」
中尉は、それだけ言って、すぐに執務室からいなくなってしまった
書類に手をつけることもせず、俺はただ、いなくなってしまった彼のことを考えていた
それから、1ヶ月ほどの月日が流れた
そろそろ彼が帰ってくるころだろう。
ノックとともに入ってきたのは、彼ではなく、彼の弟
「…誰かと思ったよ。君か」
「すいません、大佐さん。兄さんがなにか、話さなきゃいけない人がいるって僕にこれを預けていってしまったんです」
「報告書かね?とりあえずもらおう」
彼の持っている書類を受け取り、机においてから
アルフォンスに座るように促して俺も向かいに腰掛ける
「無茶をしていたのだろう、鋼のは」
「えぇ…。何がなんだか。大佐さんは理由をご存知なんですか?」
「…まさか、あれで怒るとは思っていなかったものでね…」
「あれ…ですか?」
「おかえり、アルフォンス君」
彼にしたのとはまた別の、おかえり、という言葉だけの行為。
アルフォンスの雰囲気が一瞬で変化した。
彼の雰囲気は、どちらかといえば、うれしいという態度だった。
「……アルフォンス君?」
「ただいま、大佐さん」
アルフォンスは答えてくれたよ、鋼の。
君は、どうするんだ?
+Side E.E+
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管理人言い訳コーナー
今回はサイド別。
少しずつ、気持ちが近づきだします