prologue
イーストシティ。
エドとアルの二人は、ハボックの運転する車で宿に向かっていた。
この日はアルフォンスも一緒に軍に来ていたため
そのほうがいいだろう?
と大佐に言われたら断りきれなかったのである
なんともいえない雰囲気の漂っている車内に耐え切れないハボックが
ため息をこっそり吐いた後エドに声をかける
「…どっかよりみちでもすっか?」
「いいよ、ハボック准尉だって仕事あるんだろ?すぐもどれって」
あまりにもわかりやすいエドの態度に
苦笑を浮かべ、続きをつないでいくハボック
「それがなぁ、エド。
中尉から
『軍用車の返却は明日でかまわないので
かならず宿まで送り届けること。
あなたはそのまま帰宅してかまいません』
っていわれてるんだよ」
改めて自分がどういう状況にいるのか気付いたのだろう
エドはしかめっつらをしながらも寄り道の指示をしだす
「じゃあ、次の道曲がってくれる」
「あいよ」
甘やかされること
迎えられること
…甘えてしまうのが、時折怖いけれど
心地よすぎて、余計に怖いけれど
…それさえも、逆らえなくなるほど
中尉や、ハボック、彼らは、大人で、優しさをそれとは気付かれぬようにやってのけるのだ。
このとき、2人の運命を動かす出来事の始まりが近くに現れた
一番最初に“それ”に気付いたのはアル
とてつもない光。
もう、完全に日は落ちており
あんな明るさを持つものがあるわけが無いのだ
「…兄さん」
「ん?」
「あれ…何だろう?」
そういって示されたのは、彼らから少し離れた丘に
空から落ちていく球体を形作った、光だった。
「…光の、玉か?」
「でも、なんかやけに大きいよね」
「じゅ――」
「へいへい、あの丘に行けばいいんだろう?」
エドが言い終わらないうちにすでに進路を変えて
3人が乗る車は丘に向かっていた
ハボックも気になるのだろう
数分もしないうちに丘にたどり着き
近くに車を止めて登っていくのよりも早く
その光はその丘のひときわ大きな樹に向かって落ちていた
衝撃音はなかった。
その樹が、まるでその光を守るように一瞬葉を見せたのである。
その瞬間に場にたどり着いていた3人はその様子を見て
ただただ、驚くしかなかった。
…今は、冬なのである。
しかし、それも長くは続かず、その光は枝をしならせ
そのまま地上へと落ちてきた。
地上へ落ちてきた時
その光はすでになく
変わりに、彼らとはまったく違う姿をした少女がその場にいたのである
― こんなことを望んでいたわけじゃない、でも… ―
+NEXT+
++++++++++++++++++++++++++++++++
管理人言い訳コーナー
夢小説に変更するにいたっていろいろと修正が多いことに気づきました…。
とりあえず、皆様に受け入れていただけるように頑張りたいです…。
8月19日修正
4月12日脱稿