― 直感は大事。それがあたしの心の決まりごと ―
今日は珍しく、ハボックではなくリザが話をしにきていた。
が退院することが決まったことがあるからである。
「なかなかこれなくってごめんなさいね」
「いいよ、しょうがないもん。マスタングさんのお仕事の監督、大変なんでしょ?」
「……誰から聞いたの?…准尉?」
「ううん、エド。マスタングさん、エドのこと結構気に入ってるのね」
の口から紡がれた言葉に、リザは苦笑を浮かべながら問いかけていたが
答えとして言われた言葉に、今度は目を見開くしかなかった
…エドも、本人さえ気づいていないことなのに。
ため息混じりに、肯定の意を込めた声で言いはじめる
「…自覚なしの行動ほど、怖いものはないのよ」
「……あの二人はややこしそうだね…」
苦笑いをお互いに浮かべながらも
その話は流れてしまいこれからのことなどをいろいろ話し合った
退院は明後日。
リザはきちんと休みを取っているとのこと
リザが出て行った後、はエドが忘れていった教科書のようなものを手に取った
それは、錬金術の本だった。
この時にはもうほとんど字を読めるようになっていたので
はぱらぱらとそれをめくっていきはじめた
並んでいる文章の中の、一つの言葉。
「…等価交換、かぁ…」
錬金術の基本。それは、の力とは本当に別物だとあらわすものだった。
熟読していく間に、彼女の頭に何かがかすめた
きっかけ
自分のすべきことへの、第一歩
そんな言葉がなぜか確信として彼女の中を浮かび始めていた
明日、エドたちがきたら錬金術を教えてもらおう。
そう頭の中で確定して、彼女は早い眠りに落ちていった。
次の日。
昼前になったところでエドとアルが揃って彼女を訪ねた
「やっほ、ユウ姉」
「今日は早かったね、エド、アル」
「朝、軍に寄る用事があったからさ。それが済んですぐこっちに着たんだよ」
一緒に入ってきたアルが持っていた袋をに渡す
見た目の大きさの割りに、そう中身は重くないのが渡されたときにわかり
の視線が、袋とアルの間を行ったりきたりしている
そのことに気づいたエドが補足をするために口を開いた
「それ、中尉から預かったんだ」
「…リザ姉さんから?」
「うん、明日ここから出て行く時に着る服だって」
「そっか…ありがとう」
それだけ告げると、二人がそれぞれベット脇の椅子に腰掛けた
は中身を簡単に確認した後荷物を置いて
ベット脇の棚から昨日見つけたエドの忘れ物を取り出した
「これ、エドのでしょ?」
「あ!そうそう」
「だめじゃない、忘れたら。大事なものなんでしょう?」
「………読んだ?」
「うん、そのことについてお願いがあるんだ、エドとアルに」
大事なもの。といったことで、エドは中身を見たことがわかる
エドは、自分たちのことをに話しているのだから。
かなり複雑な表情のエドをみて、少し言いづらくはなったものの
少しの間を空けては自分の願いを口にした
「……あたしに錬金術、教えて」
「…ユウ姉?」
「きっと、必要になるから」
もらった本をしまって、改めてのほうを向いたエド
その表情はとてつもなく、硬い表情であった
「これだけは知っとかなきゃだめってことだけ教えてくれたら後は自分で何とかする」
「ユウ姉さん…本気なんだね」
のいきなりな発言に黙ってしまったエドに気づき
アルが変わりに、そう、一言紡いだ
すぐに、の表情が変化を見せた
何かを決めた目。ここに住む、って決めたときと同じ目。
「あたしね、直感は大事にするの。
その本を読んだ時に、あ、これはあたしに必要なことだ。って思ったの」
「………」
「だからお願い、エド、アル。基本だけでもかまわないから」
「……わかったよ」
「ありがと、エド」
笑顔を浮かべている彼女を見ながら、アルは確信を得ていた
彼女はきっといい使い手になる。
…努力を惜しまない人間なら、きっと。
その典型が、エドワードなのだから
― あとは、ここからどう進むかだけ ―
+NEXT+
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管理人の言い訳コーナー
あー、やっとここまでもってこれたー…
って気分でございます管理人。
とりあえず錬金術に関することについてのお話は思いっきりはしょります
次でファーストステージも終了です。