卒業シーズン


各隊に入隊試験合格者書類が回される時期になっていた。
十一番隊も例外ではなく、斑目がめんどくさがりの二人にかわって読み上げていた。


「あと、うちの希望者の名前はこんなものですかね…
あ、まだありました。後一枚。草鹿、今年霊術院卒業の子っすね。」
「草鹿!?剣ちゃん!!草鹿だって!!!あたしと一緒だ!!」
「…ほぅ。入れてみるか?」
「し、しかし…」


剣八の発言に愕然とした斑目は思い切り言葉を濁した。
確かに草鹿という名前は、簡単につけられるような名前ではない。


「なんだ一角、もんくあんのか?」
「……いえ、ただ…」
「なんだ、お前らしくねぇ、はっきりいいやがれ」


言葉を濁し続けていた斑目は、剣八の半ば脅しの入った言葉に負けてその事実を告げた


「女ですよ」
「……ますますおもしれぇじゃねぇか。決まりだな」
「やったぁ!!!!お友達!お友達っ!」


斑目は、書類を眺めながら一つ、ため息をついた。
…大丈夫なのかなぁ…




時同じくして、霊術院特進クラス

「ゆーかっ!」
「らん」
「あぁ、もう、このちっちゃい体とお別れかと思うと…」
「…らぁん…斬られたい?」

チャキ、と腰にある小さな刀に手を当てた小柄な少女―あたしは呟いた。
小柄…というよりぶっちゃけ…チビだ。

なにしろまだ120cmしかないのだから。

思いっきり気にしているのだから言わないで欲しいのだけど。


まぁ、周りはみんなあたしがさほど年をとってないわけではないってこともわかってるらしいけど。


「ごめん、そう怒らないでよ」
「で、なんなのさ?」
「あそうそう。、あんた…11番隊に希望出したってマジ?」
「うん。マジ。だって同郷の人が副隊長さんだし、それに…もっともっと、強くなりたいから」
「……あんたのその気持ちには負けるわ。いくらあたしもあんたと一緒で、もう始解してるとはいえ」


そう、とあたしはすでに『始解』を終えているのだ。
だから二人とも、帯刀を許されている。
もちろん、常時ではないけれど。

にはまだ内緒だけど、あたしはもう、卍解も終えてる。


だってすごいじゃん。あたしより鬼道うまいし」
「白打もよ。負ける気しないわ」
「鬼事ではまけないよ」


特進クラス六回生、最強の女子二人組みが話し合っているところに割り込める人間は居ない
正確に言えば、この学年には、だが。

そんな二人の恐ろしい会話を止めたのは、教室のドアから顔を出した教師


「草鹿、松本、今すぐ着なさい」
「はい」」


職員室で、二人の担任が、それぞれに書類を取り出した


「草鹿、十一番番隊の入隊が認められた、おめでとう」
「本当ですか!?」
「あぁ、本当だ。これが入隊許可書だ。卒業まで、ますますの精進を期待している」
「はい!!!」
「そして、松本。お前は十番隊の入隊が認められたぞ」
「…ありがとうございます」

十番隊、という言葉にあたしは、ば、っと横を見た
にっ!と笑顔を浮かべたに、すぐに意味がわかった。
覚悟、決めたんだね。
…あたしも早く決めなきゃなぁ…。



そう、とあたしは一緒。



隊長格に、家族が居る。


…とはいってもあたしはまだ、内緒なんだけどね。


「それから草鹿………その、だな」
「…はい?」
「山本総隊長から、明日、来るように、と…」
「………かしこまりました」


あたしはその言葉に、内心ため息を付いた。
あぁ、いい加減帰らないとじいちゃんが拗ねる
でもなぁ…。


「…総隊長から呼び出しってあんたいったい…」
「あたしだってわかんないわよぉ…」


ごめんね、
もうちょっとだけ待ってね。
まだ、ないしょ、なの






ここにいると選んだのは自分

あの場所に届くまでは






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はい。第一章。護廷十三隊編です。
お友達の設定は今日中にあげますねー。




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