驚くしかなかった。
彼女―がした話。
僕が知っていたのことは
“付けられた”名前と、この世界の人間でないことと、今、中尉の家にいること。
そして、中尉や准尉に、出会ったら気遣ってやってほしい
そういわれていただけだったのだから。
でも、そんなことはもう、僕には関係なかった。
がすでに僕を信頼してくれていることがわかったから。
そして僕は急速に、にひかれていくことになる。
「…私の力、もう一つあるの」
魂の色の話は、すでに大佐、中尉、准尉やエドワード君、アルフォンス君にもしている
そんな前置きをしてそれを見せてくれたのだ
…ここが人気のない公園でよかった。
そう心底思ってしまった。
目の前の本は、浮いていたから。
「…のいた世界では普通?」
「……ううん…珍しいよ。だから私は、人並以上の戦闘力がある
この力を持ってる人は、訓練を受けるから
私が訓練を受け始めたのは10歳の時。ここに来る、8年前から」
「…戦いのない国じゃなかったんだね、の国も」
「…ううん、“戦争”は今はない。“戦闘”は今もあるんだけどね」
その言葉の違いが、わからなかった。
彼女が言う、“戦闘”
僕らの国でもある、“戦争”
どう、違うんだろう
僕がそう思ってたのがわかったんだろう
今日の澄み切った空を見上げながら問いかけてきた
「…ケイン、は、幽霊を信じる?」
「……突拍子がないね」
「そうかもね、……どう思う?」
「信じないって言ったら…アルフォンスくんを否定することにならないかな」
僕の本音だった
アルフォンス君のことは、僕ら大佐の部下5人にのみ告げられていた。
彼の中身が空っぽ、ということ
…やはり、彼女も知っているのだ
表情が、温かみを帯びたからすぐにわかった
「…それは違うわ。もっと違うものだもの、アルは。
アルは確かに幽霊に近いかもしれないけど、幽霊に“音”はないもの」
「…音?」
「そう、“声”ね」
「……あ」
「彼の魂が在る場所が“鎧”であることも要因なんだろうけど…
幽霊はたとえ、その姿が人間であったとしても、人が“音”として取れる“声”は出せないから」
「…でも、には、聞こえるんだね?その“声”が」
その言葉に対しての答えは、すごくはかない、肯定ととるしかない笑顔だった。
…でも、なぜそれが“戦闘”につながるんだろう
その答えは、すぐに返された。
「…“とりつかれたもの”がいるの、あたしの国には
だからこそ、あたしは戦う力を付けた。
視えるからこそ、必要なものだから」
「……戦えること、知ってる?中尉は」
「言ってない。でも、戦闘能力についてはもうすぐ言うつもりだけど。
体なまっちゃいそうなんだもの。相手してもらおうと思って…」
もちろん中尉も格闘の訓練はある程度受けてるとおもうし
僕だってそれなりに受けてないわけじゃない。
だからこそ、思った。
…相手にすらならないだろう。
僕だって一般の訓練を受けてない人に位は勝てる、と思う。
でも、は無理だ
「…中尉じゃなくて、ハボック准尉に頼んだほうがいいと思う」
「え…?」
「多分、そのほうがいいと思う。あくまで、思うとしかいえないけど」
「……部下にした理由がわかるな。マスタングさんが」
その言葉に僕はもう一つ悟った
“人”を“使った”ことがあるんだ、と。
そう思いながらふと空を見た
日は傾き始めて、夕焼けにかわりそうな空。
「そういえば、、時間大丈夫?」
「…え、あっ!やっばい、今日リザ姉さん日勤!晩御飯ー!!!」
「間に合う?」
「もちろん!でも、ちょっと早足で帰らなきゃ…」
「じゃあ、送るよ。近いし」
「…え?」
必要ない、って言われそう…
今までの話で、はそんな感じな気がしていた。
でも、その予想は外れて
目の前には少し照れくさそうに笑顔を浮かべたがいた
「……ありがと」
帰り道の中でこっそりに教えてもらった、彼女のもう一つの名前。
もう、使うことはないけど、知っていて欲しいといってくれたのはとても嬉しかった。
僕たちは少しずつ、少しずつ近くなっていくんだろう。
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管理人の言い訳コーナー
えーっと…。
フュリー×というよりは、フュリー+。
暴露しておきます。
は爆裂鈍感です!
まだまだこれからですよ。さて、次は新キャラv