時には君の傍で
あたしの彼氏は、無口で、でもどこか感情が深い、彼。
傍にはいつも彼が大事に思っている友達がいっぱいいて。
クラスが違うのはちょっと寂しかったけど、家が隣だから毎朝会うことができる。
もうすぐ、泰虎の誕生日。
何をあげるのかはもう決めてある。
少し前に二人で買い物に行ったときに見つけた、あのブレスレット。
彼の体にきっと似合うだろう。
昼休み。
いつもチャドの友達が集まるここに、あたしもこのごろ一緒に入らせてもらっている。
最初はちょっと緊張したけど、みんないい人ばっかり。
「あ、泰虎、お弁当」
いつも買ってきていた泰虎に、付き合い始めてから作っているお弁当。
「あぁ」
それをここではじめて渡した日
啓吾くんが「それだけか?!それだけなのかチャド!なんてうらやましいやつなんだ!」と思いっきり叫んでたのだけど
水色君がさらりと「でも、ちゃんはうれしそうだよ?」といってくれたのだ。
そう。
あたしのお弁当をしっかりと残さず食べてくれるし、表情はちゃんと『うれしい・ありがとう』を語ってくれてるから。
付き合い始める前、まだ告白さえしていなかったころはなんでこんなに何も言わない人なんだろう、って思ったものだったけど。
だから、言葉が少なくっても、いい。
「あ、そういえば、チャドもうすぐ誕生日だよね。何かほしいものある?」
「………ある」
「…何か今はしょったね?」
「相変わらずだな、チャドー。」
そんな二人の会話にあたしは、自分のお弁当を食べながら何がほしいのかなーと思っていた。
さっきの、『ある』といった瞬間の顔が見えなかったから。
「何がほしいんだよ?」
「………といたい」
「……ぶっ!」
さらりと言ったチャドに啓吾君がちょうど飲んでいたコーヒー牛乳を噴出した。
水色君は楽しそうに笑っているし、一護くんはいつもと変わらない表情。
だからあたしも、一度箸をおいて泰虎のほうに向いた
「うん、一緒にいようね」
「ム」
少し照れくさそうなあなたに笑みを向けて、再び食べ始める
誕生日プレゼントは、ちょうど0時に渡そう。
一日一緒にいようね
朝は一緒に起きて、昼はどこかに出かけましょう。
夜は、あたしの作った料理であなたと二人で食事をしましょう。
メニューはあなたの故郷のメキシコ料理
あなたがほしいといってくれたあたしを誕生日の最初から最後まで差し上げます。
あなたのその言葉がとてもうれしかったから。
本心から言ってくれているのも、よくわかったから。
啓吾くんがとっても騒いでいて、水色君とチャドがいつものようにしっかりと受け入れているのを見ながら
あたしは、そんな風に考えていた。
そんな時には君の傍に
君を傍に
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ちょうど4月7日がチャドの誕生日だったので
そんな感じのお話にしてみました。
萩さま、参加許可ありがとうございました!楽しく書かせていただきました!
文月浩加