第三章

=恋=




恒例となった4人での訓練。
いやー、楽しい楽しい。
十一番隊の訓練場はちょっとやそっとじゃ壊れないようになってるからいいなー。
あ、いけない。

あたしは、ついさっきまで傷跡のあった、腕を一瞬見た後、3人に向かった。

「恋次さん、一角さん、弓親さん」
「ん?なんだ?」
「顔に69って書いてあって、傷がある人って名前しってます?」
「………そんなの心当たり一つしかねぇよ(ないよ)」

3人はあきれ返ってすぐに、同時にそんな風に言った。
そこまで、さらりと言うことなのかなぁ。
あたしが思っていることに気づいたのか気づいてないのか
一角さんが、思いっきりまくし立ててくる

「お前九番隊行ってるだろうが!」
「…あ、九番隊の人なんですか?!どおりでわかんなかったわけだ!!」
『……はい?』

3人全員の聞き返しにちょっと苦笑気味に頭をかきながら口を開く。
要さんとは、『狛村』としてのほうが付き合いが長いのだ。
もちろん、入隊の後、家に帰ったりしているときに何度か会話した際に事情とその辺の話は全部告げてあるんだけど
『草鹿』で入隊していることを、実は言い忘れていたのです。
家にほとんど帰っていないことも相成って彼の口からそのことがもれるのがいやで避けているのだ。

「あたし、九番隊ちょっと避けてるんですよー。上手いこと下位席官さんに渡して逃げてるの。
…東仙隊長に会うのがちょーーっと危ない気がして」
「…でもなんでまた、あの人のことなんか」

それだけで、3人も事情を大体わかってくれたらしい。
腕を見ながら苦笑してあたしは、事情を説明する。

「この間、ちょっとドジっちゃって。軽い怪我だったし放置してたんだけど
血が出てることに気付いてなくて、たまたまぶつかったのがその人だったの。
で、思いっきり怒られて、治療してもらったの。だから、お礼したいんだ!名前教えて!」

あたしがかなり必死だってこともわかってくれたらしい。
恋次さんが、かなり苦笑しながらも教えてくれた。

「…九番隊副隊長檜佐木修兵だよ。俺一応統学院の後輩…。今日飲む約束してる。」
「わぁ、よかった。じゃあね、明日の昼休みに、十一番隊傍の楠の傍で待ってます、って伝えて!」
「……わかった。」

ふと外を見ると、時間がそろそろやばいことに気づく。
書類、まだ提出してないのがあるんだよね、急がないと。
あたしは、自分の身だしなみを軽く正して立ち上がり、三人に別れを告げて、部屋を出た。


だから、ぼーっとしていた3人が意識を取り戻してした会話については、知らなかった。


「なんだかさぁ、妹がいきなり「彼氏が出来たの」ってつれてきたような気分だよね」
「………すごい実感がわくんでやめてください、弓親さん」
「とりあえず…」
「幸せにしなかったら殴りこみ決定だな」
「ですね」
「当たり前だろ?」


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一番最後の発言が書きたかったのであります。
でも殴りこまれたらかわいそうですよね。

特にいっかくさんとかつよすぎなきが…。